散歩道<3932>
オピニオン・インドは甘くない(1) (1)〜(2)続く
優秀・緻密・でも最後は熱意
日本は戦後の荒廃から20数年で世界第2位の経済大国になりました。インドにとって、同じ民主主義国家の日本は待ち焦がれた女性のようなあこがれの存在で、いつでもウエルカムでした。
人口12億人の大きな可能性を秘めた市場に、日本はようやくアプローチをかけてきましたが、少し遅かったのでは。日本企業の駐在員の滞在期間は2年から、長くて5年くらいですが、家電などでシェアを伸ばしている韓国は10年以上のケースも。本気が違います。インドが日本を見る目が、以前より冷めてきているのが気になります。日本企業がインドでビジネスを成功させるには、会社の規模や資金力、ブランド力が決定要因にならないことがあります。実は、義理人情を重んじる世界でもあります。
ヨガの大家の出である私の両親は、普及のため43年前に来日しました。私は外資系証券会社に勤め、今は経済情報を伝える日本語サイト「インド新聞」とコンサルティング事業で日印企業の橋渡しをしています。日本では部品製造の中小企業が多いですね。
インド人は交渉の際、何事も理詰めだし、自己主張も強い。母国語と英語を義務教育で学び、質の高い教育を受けてきた企業経営者らはとても優秀です。交渉プロセスや契約書についても日本以上に細部にこだわり、書類の中身も驚くほど緻密(ちみつ)。インド新聞を立ち上げるためにインドの通信社に提携を持ちかけたときも、一言一句譲ってくれないことがありました。
'10.10.23.朝日新聞・インド新聞プロジェクトリーダー・ゴーシュ・オングシュマンさん
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