散歩道<1297>
              北極異変・人・動物にも影響じわじわ(3)・温暖化対策まったなし        (1)〜(3)続く

対策はまったなしだ。 地球温暖化の影響が顕著に表れている北極域で今夏、グリーンランド、北欧、シベリア、アラスカと一回りし、異変の実態や予兆を見てきた。動物の営みや人々の暮らしにも影響が出始めているのを目のあたりにした。予測技術が大幅に進歩して、温暖化破避けられないことが解かってきた。温室効果ガスの排出を抑え温暖化で起きる減少に備える。対策はまったなしだ。

排出抑制でも上昇続く 

 世界最速のスパコン*1、地球シュミレータ−の導入で、地球の温暖化を予測する技術は、この10年足らずで飛躍的に進歩した。気象庁と電力中央研究所が過去25年間の気象観測データを再解析してみたところ、温暖化は特に、北極域でと大陸の内陸で顕著に進んでいることが確認できた。さらに東京大学気候システム研究センターと国立環境研究所・海洋研究開発機構による解析では、70年以降の気温上昇が、自然を起源としたものではなく、工業化や都市化などによる人間活動に伴うものであることを強く示す結果も出た。来年のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次報告書では、温暖化は避けられず、場所によって集中豪雨が増えたり、旱魃が深刻になったりする恐れの高いことが盛り込まれそうだ。一方、電中研が行なった400年という超長期の予測では、CO2の排出を抑制してもすぐに温暖化は止まらず、しばらく温度上昇は続くという結果を得ている。電中研環境科学研究所の丸山研究参事は(温室効果ガスの排出削減という減量作戦と同時に、温暖化で起きる洪水や旱魃など諸症状の対策を講じなければならない」と話す。ことしの9月、環境省と気象庁は、「地球温暖化観測推進事務局」を国立環境研究所に設置した。地球観測のデータや計画を省庁横断でまとめ、温暖化対策に必要な施策につなげる考えだ。東京大学気候システム研究センターの木本教授は「地球シュミレータの登場で、稲作や小麦の収穫量予測やダムの水量管理といった生活に密着した情報を得られる道も開かれた。今後、観測の精度を高め、モデルの信頼性を上げないといけない。観測網の充実は、そのためにとても重要だ「と指摘している。

'06.10.4.朝日新聞
 
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備考:散歩道<412>未来を語る・レスターブラウン氏は,地球温暖化の影響は1度上昇すれば穀物生産は1割減少する、その影響を受けるのは中国、米国、インドと指摘している。
備考:<150>スパコン*1