散歩道<985>

                    世界の窓・中印、大国としての「責任」は(2)             (1)〜(3)へ続く

他方、インドについては、ブッシュ大統領のインド訪問を契機として米印間に原子力技術の供与についての合意ができ、(インドは核不拡散条約に加入していないにもかかわらず)米国はインドに対して民生用核技術の供与を行なうという。ここではインドの核保有大国としての行動の自由(核不拡散の無視)が認められたことになったと言える。大国としての地位の認知と大国であるが故の行動の自由の認知という、「二重の認知」がここでも行なわれている。中国の場合にしろ、インドの場合にしろ、問題となるのは大国の真の条件たる第三の条件、大国としての「責任」がどうなっているかである。中国は経済の面で、世界の貿易経済体制から多大の利益を得ながら、いかなる責任を果たしているのであろうか。依然として「開発途上国」の地位を捨てず、ODA(政府の途上国援助)を請け、又地球の温暖化対策についても「開発途上国として比較的ゆるい規制を享受し、国連の分担金も低いままだ。

'06.4.19.朝日新聞   国際交流基金理事長・小倉 和夫氏

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