散歩道<880>
大集合(402)・1696・ 面白い話(100)・ちょろちょろ・抜け駆け 面白い話は100回になりました!
1694、 はじめちょろちょろ・・・・・・「ちょろちょろ」
始めちょろちょろ、中ぱっぱ”というのは、電気釜という便利なものがなかった時代のご飯を炊くときのコツだ。このちょろちょろ、”言うまでもなく、小さな火の燃える様を指すが、語感から受ける感じほど簡単ではない。長年の経験によって、昔の主婦はこのコツを体得したものだが、コンセントにコードを差し込むだけでよい今の主婦業は、俗な言葉でいえば、じつに「ちょろちょろ」ものだ。「ちょろちょろ」などというと、いかにも軽薄に聞こえるが、これは「ちょうし」の口語体で、江戸時代の歌舞伎などにも使われている。一説によるとこの言葉、「ネズミが簡単にどこでもちょろちょろ動いている」様を表す擬態語だともいう。樋口清之様
1695、 メシのためにはしかたがない「抜け駆け
戦乱の時代は、戦場での武勲がそのまま地位や禄高に影響したため、武士たちの功名争いには激しいものがあった。人と同じことをしていたのでは、すぐ喰いっぱぐれる。そこで登場したのが、「抜け駆け」という方法だった。「太平記」(たいへいき)に「抜駆(ぬけが)けして独(ひと)り高名に備へんとや思ひけん」とか、「一谷嫩軍記」(いちのたにふたばぐんき)に「小次郎が手柄というは・・・・・・抜け駆けの高名、軍門に駆入っての働き」などとあるように、ひそかに陣屋を抜け出して先駆けすれば、確かに危険は多いが手柄を立てるチャンスも多い。現代の「抜け駆け」は、もっぱら他人を出し抜くことばかりに重点が置かれ、戦国武将のように一命を賭した試みは見たくても見られない。樋口清之様
1696、 焼肉にも貴族がいる「サーロイン・ステーキ」
エリザベス女王二世が、ビートルズに勲章を贈って世界をアッといわせたことをご記憶の方も多いだろうが、同じイギリスは十六世紀、国王ヘンリー八世が、ビーフステーキに貴族の称号「サー」(Sir)を与えたことは、さすがの世界の食道楽たちもあまりご存じないようだ。あるとき、ヘンリー八世は夕飯にステーキを出された。あまりの美味に料理人にきくと、肉はロイン(腰肉)だという。そこで国王、このうまさはまさに貴族の位に値すると、即座に貴族の称号「サー」を与えて、その美味を讃えた。ジョークの本場、イギリスならではではの話だが、イギリス国王、勲章を贈って世間を騒がせることが、よくよくお好きと見える。樋口清之様