散歩道<875>
                 大集合(399)・1689・   広告・ 印良品(4)-1・しぜんとこうなりました               (1)〜(2)続く
                                   
私は個人的にこの会社の広告が好きです

 写真は無印良品のタモ材のベッドです。背もたれの角度が同じに設計されているので横から眺めると二つの背のラインがぴったりと一致し
ます。同じ「背もたれ」に無理のない形を探っていくうちに、自然とこうなりました。寝室でベッドに寄り添うイスの情景をご想像ください。決して特別なことではありません。むしろきわめてよくある日常のシーン。家具は先端に向かってゆるやかに細まっていく造形、そして背のラインのさりげない呼応が、日常のひとこまに心地よい調和を生み出すのです。無印良品はそんな身近な光景に目をこらします。用いられているタモ材は、バットやラケットなどに利用されている硬くて粘りのある素材。つまり丈夫でしなやかな木材です。「タモ」という名の由来は、北陸地方で田んぼのあぜに植えられていたために、「田面(たも)」の木と呼ばれたとする説、力を加えても折れずによく「たわむ」所からきたという説があります。いずれもはるか昔から日本人の身近な木であったことが伺われます。時がたって変化の少ない落ち着いた色調や、筋目の少ないまっすぐに伸びた木目には端正な味わいと安心感があります。家具に最も適した素材を探していくうちに、おのずとタモにたどり着きました。無印良の製品には、個性の強い形の主張がありません。シンプルに仕上げられたそれらは一見単調に見えるかもしれません。けれどもそこには、目に見えない暮らしの心地よさを探り当てていく冷静な工夫の積み重ねがあります。歴史や風土の中で道具として形をなしていった知恵のあり方を、かっては「ノーデザイン」と読んだこともありました。しかし現在、無印良品はここに「デザイン」の本質があると考えています。
散歩道<184>無印良品の未来・格調高い興味あること場「が」「で」、<258>無印良品、<408>茶室と無印良品

備考:’08.5.無印良品の旗艦店がニューヨークに進出されたそうだ、早くも市民の話題になっているそうです。