散歩道<795>              795から
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対談・堺屋太一様・山田昌弘様(4)人口減社会は明か暗か      (1)(4)へ

堺屋終身雇用で若いときに選択した職業を一生貫き通すより、移ることができる制度の方がいい。その中で落ちこぼれの人を最少の負担で救うかだ。
山田フリーターには仲間を作る能力がない人が多い、孤立するから、職場が面白くなく、自分を評価いてくれる人もいない。学校や就職かのラインから放り出された人を取り込む仕組みを作る必要がある。例えばボランティァやNPOに所属して、自分の仕事が肯定され、仲間として認められる人間関係だ、NPOに寄付しやすくする税制も拡充すべきだ、まだ寄付が果たす役割が弱いから、政府など公共部門で支援することも必要だ。
堺屋
官に任せず民の善意と努力を引き出すべきだ。そのためには寄付制度の拡充が大事だ。これかの社会の枠組みを考える時、臨床的手段でなく、体質や体系を変えることだ。
山田行政の効率化で節約した部分を社会からはみ出しそうになったている人たちの自立支援に回すべきだ、未婚者の9割が結婚を望んでいるが「経済的な見通しが立たないから結婚できないし、子供ももてない」という人が多い、不安定な雇用や所得格差の解決が先送りされ、こうした人たちが将来、無年金、低年金になることが心配だ。
堺屋問題は「経済的な見通しが立たないから結婚できない」というムードを自分で作ってしまったことではないか。
山田
団塊ジュニアが「リスクのない人生を送りたい」と思い、眼前の不安や将来の不透明さに動きが取れなかったり、絶望したりするのは当然だ。堺屋不思議なのはなぜ不安、不安だというのか、戦前、戦中、終戦直後も不安がなかったかというとそうでもなかった。
山田堺屋さんが指摘された官僚統制体制下の安定が戦後ずーと続いてきた、不安は中流社会を作り上げたマイナスの遺産だと思う。それをラジカルに変え、リスク社会に対応した制度を作らないといけないが、落ちこぼれた人を救う受け皿は出来ていない。
堺屋今の若者はむしろ得をしている。日本の戦後は、焼け野原から700兆円の借金で14000兆円の個人金融資産とその数倍の固定資産を築いた歴史だ、社会全体で見れば、その蓄えが引継がれるのに、次世代が借金の支払いにあえぐことだけが強調されている。家計単位でも、子供の住宅ローンを助けたり孫に資質したりする形で、次世代にかなりのお金が流れている。若い世代の不安と不満をかき立てるのはいかがなものか。山田心配は若者が夢と言いつつ運任せになっていること。総選挙で小泉自民党に投票したのも「こっちに行けば夢がかないそう」というパラサイトの変形だ。リスク社会の中で自立した個人が求められるが、自立できる環境にいない人が生まれつつあることも事実だ。公共的なもので自立を支援する仕組みを作らなければ、人口が減る中、社会の活力が弱くなるばかりだ。'06.1.6.朝日新聞

散歩道<505>大阪病・民の力で三セク黒字に<473>縁*1