散歩道 <792>
散歩道・面白い話・大集合(330)・1565
対談・堺屋太一様・山田昌弘様(1)・人口減社会は明か暗か (1)~(4)へ続く
堺屋:これから1000日の間に戦後文化、戦後社会が、がらりと崩れる。そんな歴史的転機にいる。戦後の社会は閣僚組織を頂点に、終身雇用や年功序列賃金を特徴とする日本経営と、職場や仕事の縁(えん)*1でつながる職縁社会が3角形を作ってきた。この3角形が団塊世代の定年で崩れる。職縁社会につながらない人がどっと生まれるからだ。
山田:だが、その体制を担い、享受してきた最後の世代が団塊だ。定年になったからといっても意識が変わるとは思えない。下の世代にとっては10年、また団塊にふりまわされるのかという感覚が強い。
堺屋:今までは職縁社会の延長。今後はそうした再就職先は難しくなる。年功賃金から外れた自由な労働者が大量出て、いろんな場で安い賃金で働き、低コスト社会にする。団塊は自分が良いと思うもの、欲しいものを買う消費者になる。こうして生まれる高齢者向け市場に高齢者が商品やサービスを供給するサイクルが生まれる。
山田:しかし団塊の年金を支えるのは下の世代、結局、我々のお金が回って消費されるだけ、と思ってしまう。終身雇用で一番利益を得た人たちがプライドを捨て、安い労働者になるだろうか。
堺屋:終身雇用は実は’60年代から30年ぐらいまでの間の制度だ。昭和13(’38年)までは日本は世界一労働者の移転が多かった。
山田:家族についても男は仕事、女は家事という考え方は団塊世代が20~30年の間に作り上げてきたものだ。それ以前は女性も生産活動に獣事していた。
堺屋:つらいこともあるだろうが、意識は時と共に代わる、タクシー運転手は昔は若い人の仕事だった、今は中高年の仕事だ、賃金は安くとも好きな仕事をしたい人が増えるから、週3日とか自宅勤務とか、多様な勤務形態で高齢者を上手につかう企業が有利になる。
'06.1.6.朝日新聞、対談・作家・堺屋太一様・東京学芸大学教授山田昌弘様
散歩道<505>大阪病・民の力で三セク黒字に<473>縁*1
備考:堺屋太一様は'10年、上海万博の日本館の総責任者である。日本万博の総責任者でもあった。 2009年5月12日
top 6 2