散歩道<781>
散歩道・面白い話・大集合(319)・1551
バンガロー・ワールド・カップロシア大会・油を売る・月並
1548 インド産軽便住宅「バンガロー」
インドのベンガル地方は、世界でも有数の高温多湿地帯として知られている。そこで住民は、家を造るにも、特に通風をよくし、湿気を払う工夫をしなければならなかった。床や壁も、板や竹を使って隙間を設けたり、壁囲いの部屋の外側にも、ベランダをつけ、その上に屋根をつけ出させたりした。こうして出来た「バンガロウー」、この地方に植民したアメリカ人がその軽便さを好み、洋風に改良して世界中に流行させたという。「白樺林にバンガロウーが点在する避暑地」などといえば、いかにもロマンチックな風情が漂うが、インド人にとっては、ロマンチックどころか、切実な目的が生んだ知恵だったのだ。樋口清之様
1549、2018FIFAワールド・カップロシア大会で
アルゼンチンのマラドーラ監督は、まさかの初戦敗退が決定しそうな残り5分のアデッショナルタイムに、アルゼンチンチームが得点した時、余りの喜びに、一気に血圧上昇し、倒れ込み、病院に担ぎ込まれたそうだ。
1550 さぼらなければ商売にならない「油を売る」
電灯という便利なものがなかった江戸時代、行燈(あんどん)の油を一軒一軒回って売り歩いたのが、油売りというセールスマン。水とちがってしずくが切れるまで時間のかかる油のこと、やむを得ず、世間話をしながらしずくが切れるのを待っていた。一軒でも多く回って売り歩きたいのはやまやまだが、物が物だけに、「油を売る」のも楽ではなかった。これに比べて、現代のセールスマンの中には、「油を売る」のが得意の人が多いようだ。何を売っているのか知らないが、昼間から、パチンコ屋や映画館は満員。江戸時代の油売りがこの様子を見たら、おそらく、これで暮らしていけるとは結構な世の中になったものだと、うらやましがることだろう。樋口清之様
1551、夏目漱石が流行らせた「月並」(つきなみ)
明治の俳句革新運動の中心人物だった正岡子規(まさおかしき)は雑誌「ホトトギス」を拠点にして、これまでの俳人達が「月例会」を開いて作っていた俳句を、「月並調」と激しく批判した。従来の俳句は、ありきたりでつまらないと、写生俳句を主張したのだが、これに同調したのが、子規の友人でもあり、俳句の弟子でもあった夏目漱石(なつめそうせき)。漱石は「我輩は猫である」をはじめとする数々の名作の中で、この「月並」という言葉をしばしば使った。さすが明治の文豪だけあって、たちまちのうちに流行語*1と成ったから、やはり、子規と漱石、そのへんの俳人にゃ作家とは、いささか貫禄が違うようだ。 言葉の解釈(1)*1今年の言葉”愛” 樋口清之様