散歩道<6957>

                         経気台(925) デジタル化と脱GDP経済

 IMF(国際通貨基金)は、今年の世界のGDP(国内総生産)成長率の見通しを、下方正した。日銀等各国中央銀行が大規模な金融緩和を行っているが、GDPは改善しない。
 そもそもGDPは経済の豊かさを図る尺度として適切なのか?
 例えば自動車は技術革新で軽量化と強靭化が同時にはかられ、1台作るのに必要な物資(モノ)は減少している。写真や動画は、デジタル技術やスマートフオンの普及で撮影・保存・共有が簡単になる一方、専用機器や現像神・フイルム等の販売は増えていない。音楽もデジタル発信でレコードやCDなどのモノは生産されない。さらに、モノを共有するシエアリングエコノミーやモノの転売・再利用が進んでいる。このようにGDPに下方圧力がかかる一方で生活の便利さは明らかに増大している。

 有形資産の量を図るGDPという尺度自体がデジタル経済にあわなくなっているのだ。
 デジタル時代の経済は、モノではなくデーターに代表される無形資産中心に回る。例えば、個人の購入や行動の履歴などの膨大なデーターが次のビジネスを生む。
 政府・日銀には、GDP成長や2%物価上昇目標にこだわり、マイナス金利の深堀など追加緩和を行うべきだ、とするリフレ派が存在する。しかし超金利政策で地方銀行が赤字になり、日銀が東証1部上場企業の株式の4%超を実質的に保有している現状では明らかに異常だ。
 こうした政策が長く続くと、株価急落などの混乱を引き起こさずに出口に向かうことがますます難しくなる。
 将来に禍根を残さないようGDPの拡大という時代遅れの政策目標を中心にした金融政策の早期転換が求められている。
<検>政治、<検>統計、

'19.4.6..朝日新聞
備考:有形資産を図GDPと、無形資産中心に図るデジタルの両係数を併存したらどうか