散歩道<6840>

                         日曜日に想う・冷戦終結30年民主主義の迷走(3)

調査によると、こうした国々では「議会や選挙に惑わされることのない強い指導者」による統治を「よい考え」だと答える人も多い。ブルガリアやチェコ、ルーマニアなどでは半数を超える。近年、東欧諸国で強権的政治家の登場を促した人々の意識がそこにうかがえる。
 東欧諸国だけの現象ではない。調査データーは、ほかの国々でも民主主義を支えてきた制度が軒並み信頼を失っていることを示している。とりわけ代表制への視線は厳しい。欧州連合の市民6割が「議会」を信頼しないと答え、「政党」は信頼する人が2割に満たない。特に若者や社会的弱者に不信感が強い。
 基金代表であるパリ政治学院のドミニク・レニエ教授は、冷戦終結で民主主義が、政治の選択肢としての競争相手をなくしたこと、グローバル化が民主主義の土台である国民国家を弱体化していることなどを理由に挙げる。「社会を豊かにすることでも富を分配することでも、民主主義は成果を出せなくなった」<検>政治、<検>世界、

2019.1.13.朝日新聞 編集委員・大野 博人氏