散歩道<6823>

                              社説・日本経済のこれから(3)

   「成長戦略」の限界

 翻って日本経済の位置も変わった。GDP(国内総生産)の規模で中国の半分になっただけではない。購買力換算の一人あたりのGDPをみれば、米国やドイツとの差が縮まらない一方で、台湾に抜かれ韓国がほぼ同水準に迫る。中国も日本の4割まで伸びた。単純な比較は出来ないが、もはやアジアで抜きんでて豊かな国ではない。
 バブル崩壊後の日本経済を苦しめてきた景気停滞とデフレは一段落させることができた。だが、企業の高収益の一方で「品質不正」が相次ぎ、経済の基礎体力を表す潜在成長率も大きくは上がっていない。
 現政権は様々な「成長戦略」を掲げてきた。最新版は、情報社会の次の段階を意味する「ソサイエティー5.0」だ。一つの未来図ではあるだろう。
<検>社説、<検>世界

 
2019.1.4.朝日新聞