散歩道<6805>
                          
                            経気台(904)・ 日本サラリーマン考

 
サラリーマンと言う固有名詞の無い集団は似ても焼いても食えない。かく言うわたしも長らくサラリーマンを経験した人間である。
 たとえば、自民党総裁選。553対254での安倍晋三首相の3選は、石場茂さんが善戦したという印象もあるが、サラリーマン化した組織ならではのふがいない数字だ。
 「モリカケ問題」で死に体だった安倍さんが3選にふさわしいかどうかよりも、人事で自分の属する派閥が優遇してもらえるか、ほされるかが、安倍さんについていた方が得という流れを生んだ。
 サラリーマンは、群れる、流される、なびく情けない集団だ。しかし、時としてその集団が大変動を起こす。特に名前を名乗らなくて良い無記名投票の場合である。今回も無記名だったことが石場さんの善戦に寄与した。
 企業でも同じことがある。2年前。セブン&アイ・ホールディングスで権力を握っていた鈴木敏文前会長が、グループのコンビニ子会社の社長を交代させようとした所、逆に鈴木氏が退任に追い込まれる騒動が起きた。  
 ちり締り役15人全員の無記名投票で決議されたわけだが、2票の薄氷が鈴木派の過半数を阻止した。
 この薄氷はサラリーマン重役たちの仕業である。
 彼らは社内や世の中の微妙な変化を読んで行動する。一人ではできないので、「みんなで渡れば怖くない」状況が出来ると、やっと立ち上がる。
 サラリーマン軍団はバカにできないが、動くのに時間が掛る。党や派閥、会社の看板に群れず自分の名前で行動する。
小泉進次郎氏のように派閥に属さずだれの世話にもならないこうした。生き方が時代を切り開く言動r直となる。
<検>経気台

 '18.10.2.朝日新聞