散歩道<6804>
経気台(904) スポーツ大国への課題
日本が決勝トーナメントに浸出するなど、見どころが多かったサッカーワールドカップ(W杯)も残すところわずかとなった。報道などを見ると、改めて国際大会というのは開催国をかなり盛り上げるものだと感じる。
我が国では、来年の秋にラグビーW杯、2020年に東京オリンピック、21年には障害スポーツの祭典「関西ワールドマスターズゲーム」がある。
国際的なスポーツ大会の開催が、3年連続となることは珍らしい。この3カ年はゴールデンスポーツイヤーズと呼ばれ始めている。うまくいかせば、20年代に日本がスポーツ大国になるのも夢ではない。
しかしながら、解決すべき課題が多くあることも事実だ。
一つは、根深い問題が露呈した学生スポーツへの対応だ。学生スポーツは、貴重な人材供給源。学生が安心して活動できる環境整備は喫緊の課題であり、全米大学体育協会(NCAA)のような「日本版NCAA」設立を真剣に議論すべきだ。
2点目は、スポーツを活かした地方創生だ。たとえば、スエーデンのベクショ。人口8万人の地方都市だが、サッカー等地元のプロチームを活用した交流人口の増加に力を入れてきた結果、定住人口の増加にもつながった。わが国でも新潟などがあるが、こうした優良事例から学ぶ必要がある。
3点目は、生涯スポーツの強化だ。健康寿命が延びれば医療費削減にもつながる。スポーツ人口の増加はスポーツ産業の拡大にも寄与する。
スポーツは教育、地方創生、財政健全化、経済成長まで幅広く関わる話だ。イベント開催で終わりにするのではなく、長期的視野で対応する必要がある。<検>経気台
'18.7.13.朝日新聞