散歩道<6767> 965から
市場開拓地の果てまで(3)・模造品コピー商品 (1)~(3)へ続く
「薄利多売」生産・雇用支え
中国製品は模倣らスタートしているだけに独自技術やデザインは未熟だ。商品に個性がなく、隣の工場も似たものを作るから、勝負は価格だ。いきおい薄利多売を目指すことになる。工場は増産に励み、売れなくなれば倒れるだけ、販売力が命だ。ドバイは途上国の玄関口、中東、旧ソ連、アフリカなど、欧州の外延市場とされてきた新興地域に中国の商人が大挙押し寄せてきた。日本商品や欧州ブランドに手が届かない低所得層や、100円ショップを重宝しているような人たちがお客だ。中国は国内総生産の3分の1を輸出で稼ぎ出す。好調な輸出が貿易黒字を膨らませ、外貨準備高は日本に肉薄した。あふれる製品は、リスクも苦労もいとわない「冒険的商人」によって販路開拓がされている。在庫圧力に押されるように彼らが売れば売るほど、貿易黒字は膨らみ、人民元切り上げへの圧力が高まる。昨年7月、中国は人民元*2を2.1%切り上げた。小幅すぎる、と第二弾を求める声が世界から上がっている。しかし、利益率1%にも満たない薄利多売の業者にとって2%の為替切り上げは死活問題だ。彼らの果敢な商売が中国の生産を維持し、雇用を支えている。中国政府が腰をあげれない理由の1つがここにある。
'06.3.25.朝日新聞
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