散歩道<6732>

                    面白い話・生娘十人十色から一人十色・「だんまり」

                     戸締り厳重で、容易に破れない「生娘」きむすめ

 「
・・・・・生娘のわりにかんたんに破られたな・・・・・」この会話、知らない人が前後の脈絡なしに聞いたら、思わずぎょっとするに違いない。だが、これが警察関係者や犯罪関係者のあいだで使われているとしたら、別に驚くにあたらない。この世界、おなじみの”土地カン””ホシ””お宮入り”など、特殊な言葉がよく使われるが、「生娘」もその一つ。戸締り厳重で、容易に破られない倉庫などのことを指すというから、なかなかうがっている。いっぽう、反対に戸締りがだらしなく、やすやすと忍び込めるような建物を「安産」と言うのだそうだ。若い女性たちが純潔を尊ばない現代のこと、生娘のほうは隠語から死語になりつつあるという。樋口清之様
                                                            

                      十人十色から一人十色への変化 

.「何かが大きく変容しつつある」。それは「量的拡大」の限界であり、「標準家族」の崩壊であり、「将来に備える」から「今ここで楽しむ」への変化であり「十人一色」(じゅにんひといろ)、「十人十色」(じゅうにんといろ)、さらに「一人十色」(ひとりといろ)への変化である

                         無言の暗闘「だんまり」

 歌舞伎の演出形式の一つに、パントマイムに似たものがある。役者は終始無言で暗中で互いに相手の招待を知らず、探り合ったり、特定の品物を奪い合ったりする。形の美しさを見せることに重点が置かれているため、筋はほとんどなく、役者の動作のテンポはのろく、まるでスローモションのような所もある。この様式を歌舞伎の世界では、台詞
(せりふ)が一言もないところから「だんまり」と読んでいる。この「だんまり」、「だまる」の連用形「黙り」を強めて言ったもので、文字通り暗躍の効果を狙った演出法だが、だんまりをきめこんんで陰で暗躍するフイクサーの姿を想像させなくはない。樋口清之様