散歩道<6612>

                  コラムニストの目・  トランプ氏対「母なる自然」(4)          (1)~(4)続く

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 民主党のメッセージは簡単な計算から始めることが出来る。現在地球上には76億人が暮らし、2030年には86億人になる。わずか10年間であらたに10億人が増える。例え半数でも、現在の米国人のように車を手にいれ、エアコンを所有し、高タンパクの食事をすれば、私たちは、地球を食べ尽くし、燃やし尽くしてしまう。クリーンエネルギーやエネルギー効率化が次の大きなグローバル産業になるほかない。次の大グーバル産業を中國に任せ、米国が世界経済で支配的な立場を維持できると、トランプ氏以外にだれが信じるだろう。
 民主党の戦略は「四つのゼロ」を軸に構築すべきだ。まず、電力網の脱炭素化。そして排ガスゼロの車。これを組み合わせれば、輸送の脱炭素化が実現する。三つ目はエネルギー収支ゼロの建物。断熱性に優れ、ソーラーパネルを取り付ける。四つめは廃棄物ゼロの製造業だ。
 これこそが、民主党が最も必要とする、労働階級と米国の安全保障の強化を可能にする。
 トランプ氏とこの構想を戦わせよう。2020年に向けて「母なる自然」が破滅的な道を進み続ければ、強い女性についてのトランプ氏のお気に入りのセリフ「あの女を投獄せよ」は、馬鹿げて見えるだろう。
<検>環境、<検>政治、       (NYタイムス、8月15日月、抄訳)

'18.8.25.朝日新聞・トーマス・フリードマン