散歩道<6558>
日曜日に想う(2)・肩車の「凱旋将軍」見守りたい
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ひらがなはやさしい文字である。易しいうえに優しく、つづる言葉は角が取れて丸くなる。そのひらがなを、これほど痛ましく読んだ経験はない。
船戸結愛(ゆあ)さん(5)は、おぼえたばかりのひらがなの文をノートに残して息絶えた。親から悲惨な虐待を受け、まともな食事も与えられなかったという。
「・・・・もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします・・・」
日頃凶悪事件を受け持つ」警視庁捜査1課の幹部が、記者発表でノートの一部を読み上げながら声を詰まらせた。虐待されながらも親の愛情をただ求める、幼い必死な言葉が私たちをうちのめす。
これまでも児童相談所や警察が虐待を認識しながら、命を救えなかったケースは繰り返されてきた。児童相談所は紡が指摘され、対応下虐待件数は一昨年度には全国で12万2千件と過去最多になった。職員の疲弊は深い。しかしながら脅かされる命の最後のまもり手である。仁王たちのゴールキーパの姿を、その仕事に重ねてみる。
「どの社会にとっても、赤ん坊にミルクを与えることほど素晴らしい投資はない」と国民に呼びかけたのは英首相チャーチルだった。その言葉を「社会で子供を守り育てる」という意味に読み取りたい。国も自治体も財布は苦しいが、増える虐待から子供を守る体制拡充への十分な投資を、惜しむときではない。 <検>教育、<検>世相、
'18.7.22編集委員・福島紳二
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