散歩道<6555>
原爆投下から73年(3) 核廃絶へ市民の連携を
意義深い核禁条約
国連で122ヶ国が賛成し、昨年採択された核兵器禁止条約を生んだのは、核を「非人道的な絶対悪」とみる素朴な人間の感覚である。
条約は、核の開発、保有、使用に加え、使用をちらつかせる「おどし」も違法と定めた。
核保有国はこれ等を非現実的と決めつけ、「国際社会を分断するだけだ」と突き放す。だが、NPTが定めた核軍縮を怠ってきたのは保有国だ。その上最大の核大国である米国もロシアも、核の使い道を広げる近代化に走っている。
身勝手な保有国の主張に説得力はない。核禁条約はむしろ、大国と核開発がむしばんできた核不拡散体制を支える新たな枠組みと考えるべきだろう。
条約の発効には50か国の批准が必要で、まだその途上だ。それでも被爆者や核実験被害者の「受け入れがたい苦痛と被害」を切り返さない決意を、世界の模範に刻んだ意味は重い。
<検>社説、<検>戦争 ’18.8.6.朝日新聞
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