散歩道<6549>
                   インタビユー 地球環境 限界なのか(6)・

 
西日本が死者200人を豪雨に見舞われたのに続き、「災害級」の猛暑が日本列島を襲う。人間の活動によって、地球環境は限界を超えつつあるのか。持続可能な開発目標SDGSの基礎になった枠組み「プラアネタリー・バウンダリー(地球の限界)」。その研究を主導したヨハン・ロックストロームさんに聞いた

 
SDGs17目標発展への目標 最高位の政策に

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 プラアネタリー・バウンダリーで、安全でいられる限界値を定量化して10年近く経ちました。気候変動と生物多様性の損失、土地利用の変化、窒素とリンによる汚染の四つはすでに危険領域に入っています。事態は悪化しているように見えますが、良い兆しはあるのでしょうか。
 『残念ながら、すべての傾向は依然として悪い方向に進んでいます。一方で神経質にならず楽観的でいられる理由もあります。かって、自然を守るには犠牲を伴うと考えられていましたが、いまや吸収性の高いビジネスや成功の好機になりました。例えば、化石燃料から再生可能エネルギーへの意向は、急速な技術的進歩もあり、大きなビジネス機会になっています」
 「環境が大事なことは解っていても、コストが高くビッジネスにならないようでは、だれもやろうとはしません。再生エネが化石燃料より安くなって広がったように、今の変化は持続可能性にこそ収益性があり、唯一の成功の道だと分かったから起きているのです」
 
・・・トランプ大統領がパリ協定から離脱を表明して、一年余りが過ぎました。困った影響はでていますか。
 「今の所悪い影響はでていません。むしろいい影響があるといってもいいかもしれません。まず、トランプ大統領は離脱を決めましたが、実際に離脱出来るのは次の大統領選の時期です」
 「つぎに、都市や州、ビジネス界から多くの怒りの声やパリ協定を守る機運が生まれました。9月、トランプ大統領に対抗して、米サンフランシスコで『グローバル
クライメイトアクションサミット』を開きます。もちろん悪影響が全くないわけではありません。気候研究に関する予算は危機にさらされています。6 <検>環境、<検>政治

'18.8.2.朝日新聞・ ストックホルム・レジリエンス・センター所長・ヨハン・ロックストロームさん