散歩道<6515>
耕論・バック・トゥ・近代?(2) ・ 保護主義台頭必然の流れ
こうした環境下で、経済活動の「国境をなくそう」という動きが行き詰まるのは必然と思えます。トランプ大統領は、米国の労働者が抱く不満をうまく利用して政権を握りました。保護主義への意向は民主主義の要求だともいえる訳です。歴史的に見ても、自由貿易と民主主義の相性はかならずしもよくありません。
保護主義の性格も変わっています。19世紀の経済グローバル化では、先進国に工業が集中し、途上国は資源の輸出か農業しかなかった。以前の保護主義は途上国によるものでした。先のグローバル化で先進国が脱工業化し、途上国が工業化している。産業の空洞化や雇用の劣化に悩む先進国が、保護主義を打ち出す時代になっています。そもそも米国が自由貿易にかじを切ったのは1940年代で、せいぜい70年の歴史です。日本では、大統領が交代すれば米国はもとに戻るという楽観論がありますが、流れは簡単に止まらないでしょう。 <検>政治、
'18.7.11.朝日新聞 柴山桂太さん