散歩道<6508>

                         耕論・服が安く買える社会で
                                    江戸の循環型経済に回帰(1)


 最近お若い人達は、安い服を上手に着こなしたり、新品にこだわらず、古着をメルカリなどで売買しちゃ里していると聴きました。わたしの専門である江戸時代の、着物が上手くリサイクルされていたころに回帰しているように感じ、とても興味深いです。
 30ぢう半ばから対外的な仕事には着物を着ていくようにしています。最初は母の着物ばかりでした。
 戦後着物は「ハレの日」の衣服になり、次第に「お金餅の副」という先入観が定着していましたが、江戸時代には全く逆でした。武士も含む都市住民の多くは古着屋で安く着物をかいもとめ、何度もリサイクルしていました。江戸の「循環型経済」を象徴するのが着物だったのです。
江戸時代には、新品の着物を仕立てるのは富裕層だけでした。古着市場が大きく、古着店から行商までいろんあタイプの古着屋がいました。購入された古着は何十年にもわたって、様々な用途に使いまわされました。
 着物の材料である布は自然資源ですから有限ですが、ほどけば布に戻る着物は、そもそも再利用を前提につくられている品物でした。だから洗い張りをしたあと、襟を付け替えたり、あわせにしたり、痛んだ個所を切って縫い直したりして再利用していたのです。 
<検>時代

 '18.7.5. 朝日新聞 法政大学総長・田中 優子さん
   
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