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経済気象台(12)・国民にツケ回すな
銀行は不良債権がへり、巨大な利益を上げている。景気は04年後半のゼロ成長を脱し、デフレ脱却も論争の的になること自体迫っている証拠だ。株価は上がり続け、雇用は増えている。日本経済は10年余の長期低迷を脱し、新たな成長を始めたようだ。だが国民は喜んでばかりばいられない。預金ゼロ金利には続き、消費税率は引き上げが迫る。個人消費が回復したとはいえ慎重なのは、依然、重い国民負担のせいだ。ゼロ金利といい、消費ぜい率上げといい、元を正せば長期の混乱した財政金融政策のツケ回しの結果だ。預金ゼロ金利の原点は、95年9月公定歩合を0.5%に引き下げた時だ。銀行は利ざやを稼いで不良債権処理の原資にした。当時の日銀総裁は「預金者のことを考えると心苦しい」と言ったほどだ。以後、全国銀行の業務純益は高水準を続け、04年度には6.4兆円と、バブル期の2倍に達した。今年のはじめ国会で日銀総裁は家計の受け取り利子は、93年と比べ、以後、10年間で累計154兆円減少したとこたえた。不良債権処理のツケが国民に回された。ゼロ金利を解消出来ないのは、国と地方の財政赤字が積みあがってつくる。巨額の借金残高のせいだ。借り換え債を含めて、毎年130兆円以上の国債を発行するため、金利1%上昇で、利払いは1兆円以上増える。だがこの借金残高はもともと景気対策でムダな公共事業にカネをばらまき続けた結果だ。それなのに、ゼロ金利は解消されない、消費税率は上げる、という説が強い、新たな成長と言いながら、長期低迷気の財政金融無策のツケを国民に回し続けるのか?国の借金減らしには、ムダ歳出大幅削減、特定財源の一版財源化を最優先し、消費税率は安易に上げず、ゼロ金利を解消することこそ、新たな成長を確実にする。2006年1月2日
'05.11.25.朝日新聞