散歩道<6072>

                        美術館 都市空間楽しむ場へ(3)     絶景スポット・屋上庭園に遊具・カフェ・・
 
 中之島に立つ黒い直方体の中に大きな吹き抜けを設け、その周囲に立体的に展示室を配置。レストランは道路に面して廃され、ここでも「誰もがきがるに訪れる年のような美術館」(遠藤)が目指された。
 なぜ美術館建築は都市空間化するのか。 
 大阪の設計競技審査の委員長を務めた山梨俊夫・国立国際美術館長は「美術館は人が来るのを待つ時代から、ヒトを呼ぶ時代に代わった。空間をどう楽しむか、という鑑賞以外の体験も期待されている」と話し、富山県美術館を設計した内藤も「展示室はもう完成形で、設計でやれることは限られている。むしろ、そこから一歩出たときに、どう体験を変換させるか。文化施設は『新しい場』をつくることが大切」と語る。
 こうした考えの背景には税金を投じたハコものへの厳しい視線がある一方、街に開かれた美術館として、04年の開館以来多くの人を呼び込む金沢21世紀美術館などの成功例がある。
 「ハコ」から、多様な行為が生まれるインターフェースのような存在へ」(平田)「町の人の接続装置として設計する必要がある」(遠藤)と建築家たちも考える時代なのだ。

<検>文化、<検>美術館 <検>社会(街)の活性化、        17.11.27.朝日新聞