散歩道<6013>

                                    経済気象台(852)・祭と人口減

 この夏は東北の祭を見る機会があった。青森のねぶた祭りと秋田の竿灯(かんとう)祭りだ。期限は古く、どちらも無病息災を願う地元の素朴な行事だったようだ。今では祭りの期間中に延べべ数百万人が集まり、経済効果も数百億円に上る一大イベントになっている。
 青森県も秋田県も人口減少が続き、青森市は四年前に人口が30万人を切った。秋田市も10年前をピークに年々減り続け、30万人を割るのは時間の問題だ。人口減の中で祭りの規模を維持するには、工夫が必要な時期にきている。
 ねぶた祭りは2年続けて赤字になり、今年は有料の観覧席の価格を値上げした。はたして収支は好転したのか。
 東京都心では祭の神輿(みこし)の担い手が少なくなり、地域行事への参加を条件として、学生に格安の住居を提供する地域もある。
 京都、奈良などに行くと、外国人観光客の多さに目を見張るが、東北では外国人に姿は少なかった。日本全体で人口が減る中、祭を縮小させないためには外国人参加者を増やすしかない。世界三大祭りのリオのカーニバルなどには、世界中から観光客が押し掛けている。
 青森県も秋田県も、もっと本腰を入れて外国人誘致に取り組むべきではないか。
 観光に向く条件として、自然、天候、文化、食を挙げる人がいる。二つの祭りは国の重要無形民俗文化財に指定されており、立派な文化財だ。日本各地に特色のある祭が多く、いずれも歴史があって世界の人々を引付ける魅力がある。
 観光客を「短期の移民」とみなし、人口減対策の一つにすべきだと提言する識者もいる。祭りは観光立国・日本の優良な資産であり、有効活用すべきだ。
'17.8.26, 朝日新聞

備考1つの提言として参考に成る。日本の学生でも夏は休みなので都会の学生にアタックしてみたら。