散歩道<5958>

                                     経済気象台(848)・AI時代の勝者は?


 AI(人口知能)は経済社会の大きな関心事となったり、自動運転やアルファ碁など、関連ニュースが報じられない日はほとんどない。
 そのAI分野の勝ち組はグーグル、アマゾンなど米国企業と言われ、最近では中国企業が続く。競争力の源泉は膨大なデータ(ビッグデータ)を集めて瞬時に解析し、新しい知見にやビジネスを生むプラットフーオームを提供すること。
 日本企業はAI時代の競争にすでに敗れたとの嘆きも聞かれる。
 しかし、そのような見方は多分間違っている。1990年代以降のいわゆるIT革命期、当初はパソコンやその基本ソフト(OS)を供給する企業がプラットフォーマーとして大きな影響力を持った。しかし、IT革命の成果を経済社会の隅々まで広げたのは、数多くの多様なアプリケーションであり、その担い手である無数の企業やベンチャー、個人であった。
 その経験を踏まえれば、これからのAI時代を担うのは、モノづくり、流通、金融、医療・介護、教育、農業、エネルギー、住宅、都市、交通インフラなど経済社会の幅広い分野でAIを活かして、より快適で豊かな生活を実現する多様なアプリケーションを創造する企業・個人だと考えることも出来る。
 日本はそのような応用やきめ細かな創意工夫が得意で、優れたモノづくり技術(センサー、部品、素材など)も保持している。高齢化社会への対応など。AIを活かせる喫緊の社会ニーズもたくさんある。一方で、米中企業が独占するプラットフォーム企業は、データ保護規制やエネルギー制約に直面して、影響力はいずれ衰退していく。日本がAI時代の勝者になるのは決して夢物語ではない。  
  '17.8.19, 朝日新聞

備考:世の中が進んで便利になっていくとしても、人がそれについて行くことが出来たり、管理できるのか、満足する時代が来るのかは、疑問が残る。