散歩道<5933>
経済気象台(840)・復興途上の水産食品加工業
東日本大震災から六年。産業復興で最も注力すべき分野のひとつが水産・食品加工魚である。
経済産業省東北経済産業局がグループ補助金交付先を対象に実施した調査によると、4県の事業者の45%強が震災前の水準以上に売り上げを回復しているのに、水産・食品加工業ではそお比率が30%弱にとどまっている。この業界が沿岸部を中心とした被災地の基幹産業であることを考えると、政策面でのさらなるテコ入れが求められていることは言うまでもない。
復興課題のひとつが、販路開拓と商品開発に始まるブランド構築だ。ただし、この課題をこれまでの会社枠組みのままで行う事には限界がある。
岩手県宮古市の共和水産は震災後、魚種の専門分野や企画開発、財務、生産管理等経営面での得意分野が異なる水産加工業者3社と連携し「都チーム漁火(いさりび」を結成した。商品や販路を共有し、共通ブランドの開発を進めた結果、2015年には4社すべてが震災前の水準に業績を回復している。
こうした成功事例をモデルとして、東北経済産業局では51の企業・関係機関を束ね、中核的企業をリーダーに「SANRIKU/三陸」を世界トップレベルの水産ブランドにすることを目指して入り、その成果が注目される。
この業界のもう一つの大きな課題は、担い手の採用と育成だ。宮城県石巻市の湊水産は新工場の計画に従業員の知恵を生かしたり、商品開発スタッフに女性を積極的に登用したりしている。人を活かす経営とともに、働きやすさも考慮、事業所内に保育施設をつくって人材附則の解消につなげている。こうしたソフト面での支援も復興に不可欠と言える。
<検>経済気象台
備考:前を向いた積極的な取組がこれからの企業の新しい生方のように思う。この成功事例は、当地区、当業界というよりも、今の時代、中小企業が地域で生きるのに難しい時代に明るい希望をもたらす、企業の在り方のような気がする。
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