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                      経済気象台(811)・環境重視の米企業IR

 大統領が地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を表明した米国だが、現地の企業IR(投資家向け広報)は環境重視にシフトしている。今月。フロリダ州で開催された全米IR境界(NIRI)の年次総会でも、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関する議論が耳目を集めた。
 まず、英オクスフオード大研究者が、大手投資家の8割超が投資判断にESG情報を織り込んでいるとの分析を示した。次に欧米各社のJR担当者がESGを含む非財務情報を説明。米国有数の電力会社AEPのベテラン担当者も「最近は機関投資家が単なる数値以上に広範な開示を求め、その対応が大きな課題になってる」と指摘した。
 そしてエリス・ウオルター元米証券取引医院会(SEC)委員長が登場、発言が注目された。ウオルター氏は財務報告に環境などESGの統合を支援するSASB(サステイナビリティ会計基準審議会)の理事を務め、「ESGのリポートの母」と紹介される人物だ。パリ協定離脱後の米国について問われると、「今後の動きは市場が決めていく」と楽観的だ。
 というのも、「ESGに対する企業サイドの受け止め方は大きく変わった。欧州投資家からの問い合わせも多く、自社サイトにESG投資家向けのページを用意した」(米流通大手のIR担当者)という現実があるからだ。米国の資産運用額の6分の1がESGに関連しているとも言われている。米国の投資家も動き出しているのだ。
 ここ数年。モノ言う株主への対応などが話題を集めていた大会だが、今年は総じて同時代の問題を共有しようといする前向きな雰囲気があった。
'17.06.20 .朝日新聞

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備考:今後もアメリカの対応がどう変わるのか変わらないのか、関心を持ってみまもりたい。

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