散歩道<5850>

                       波聞風問
(はもんふうもん)・憲法論議(1)・ 貧困や格差 財界人の視点で

 安倍首相が憲法9条等を見直をす方針を打ち出した。財界でも経団連と経済同友会が、憲法問題について久しぶりに議論を始める。
 経済同友会で14年前、憲法について意見書をまとめた伊藤忠障子元常務の高坂節三さんは思い起こす。
 湾岸戦争前年の1990年夏、「イラクがクエートに侵攻した」のニュースが入ると、米コロンビア大学であった経営者セミナーは重い雰囲気に包まれた。教授に「あなたの国はどうする」と聞かれ、各国から集まった企業の幹部たちが「イラクを武力で制裁するべきだ」と口にする中で、唯一の日本人だった高坂さんは黙っていた。
 ひる食を共にした米ボーイング社の幹部から、「ペルチシャ湾のタンカーは殆ど日本向けだ。日本は何もしないのか」と問われた高坂さんは「憲法上の制約で、武力による制裁は応援できない」と答えるのがやっとだった。

 
 17.5.23.   .朝日新聞・堀篭俊材氏   <検>政治、<検>IT

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