散歩道<5756>
経済気象台(782) ・決算短信の簡素化
上場企業は3月末日以後、決算期末から45日以内に公表することを求められている決算短信を簡素化できることに成った。経営成績、財政状態、配当、次期の業績予想などの数字が並ぶ表紙「サマリー情報」の内容も、各社の判断にまかされる。損益計算書や貸借表といった財務諸表も消えるかもしれない。株主や投資家はこれまで,四半期ベースで財務諸表をチェック出来た。もし株主総会の添付文書や有価証券報の発表迄財務諸表を見られないとしたら、「サマリー情報」の数字は信頼に足りるのだろうか。企業負担を軽減して企業価値向上を目指す簡素化を懸念する投資家は内外を問わず少なくない。ともあれ、短信の簡素化・自由化は各社の対応力を試すことに成る。何か模範になるものはないか、という問い合わせも多い。米国では決算の四半期報告書を当局に届けると、これを平明に解説するプレスリースも同時に発表するのが通例だ。全米IR教会(NIRI)のプレスリースモデル(2013年版)は参考になる。まず四半期の売上高、利益、EPS(1株当たり利益)と、それぞれの前年同期比を示し、それに関係する重要な自社のビジネスモデルについて説明する。業績予想では経営幹部のコメントを引用して見通しを提供する。こうしたプレスリースを、短信と同時に発信できるといい。NIRIモデルは、エンロン事件などに端を発した深刻な企業情報不審が出発点だった。最近の日本も同様の会計不祥事が絶えない。株主や投資家の投資判断に有用な情報は何か、各社それぞれの考え方が現れる新たな短信に注目したい。 '17 .2.1. 朝日新聞 <検>経済気象台、<検>外国、
備考:最近の傾向として短期の業績動向が取り上げ過ぎのように思う。長期を見据えた信念を持った企業経営も是非お願いしたい。