散歩道<5744>
経済気象台(772)・生産性向上に力を
国が抱える借金は1兆円を超える。それでも財政破綻しないのは、家計の金融資産が1700兆円あり、国債発行の受け皿になっていることが大きい。ただ家計の中では試算を持つ人と持たない人で二極化している。比較的裕福な高齢者も明るい展望を持てず、余り消費しない。その結果、家計にたまったお金が財政の最後のとりでになっているのは皮肉だ。危うい状況から抜け出すには、GDP(国内総生産)をしっかり稼ぎだし、税収を増やしていくことが大切だ。支出を切り詰めるにも限度があり、収入が伸びないと体質は改善しない。GDPが増える環境を整えるため、国は様々な施策を打ち出している。財政難の下では、使うお金を上回る付加価値を生むものに対象を絞る、といった工夫が欠かせない。更に肝心なのは、実際にお金を稼ぐ民間企業の努力である。私が経営する部品メーカ―では、世界で競争できるよう、生産工程の効率化に力を注いできた。機械に置き換えられる作業は自動化する、設備は極力自前で作る、と行った取り組みだ。その結果、設備投資の額を以前より減らしても、同じ程度の効果を出せるようになった。「設備投資の伸び悩みがGDPが増えない一因」という話も聞くが、それは統計上の事で工夫次第で生産力は十分確保できると感じる。経済成長の足を引っ張っているのは労働力人口の減少だ。克服には生産性の向上がカギになる。日本は先進国の中で生産性が比較的低く、改善の余地がある。徹底的に生産性を高めることが、成長力の回復につながる。そして将来の展望が開ければ、消費も活発になるはずである。
16.9.24.朝日新聞 <検>経済気象台
備考:ここに書かれている通りだと思う。将来のこと考えると指摘のあるように、人口減少を外国人採用という方法を取ってもその必要性はありそうである。