散歩道<5724>
                                           
   
                                   経済気象台(757)・トランプノミクスの見極め

 トランプ政権は発足から大揺れだ。だが、大統領や側近の言動・人間模様に気を取られて好悪の感情が先に立つと、重要なことを見落とす。典型トランプ大統領の経済政策トランプノミクス。確かに矛盾も多い。たとえば、外国企業に投資をよびかける一方で、経常収支の赤字が問題だというが、この二つは両立しない。経済学の初歩で習うことだが国際収支はすべて足せばゼロで、国外からの投資は収支を黒字にする。だが、米国ではトランプノミクスへの期待が強いことも忘れてはいけない。金成隆一記者の「ルポトランプ王国」(岩波新書)が描くように、トランプ当選を支えたのは「忘れられた人々」だ。非ヒスパニック系の白人男性で製造業の労働者階級に多い。リーマン・ショック後に仕事を失い、労働市場に戻っていない。彼らが求めるのは失業手当のような施しではなく、雇用だ。だから、トランプ大統領が米国第一主義の名の下に「雇用、雇用、雇用」の創出を訴えていること、彼らを雇用しやすいインフラ投資を強調していることは筋が通っているといえる。ただ、仮にインフラ投資や減税を進め、さらに輸入を抑えるように保護主義的な政策を取ったとすると、金利高とドル高が進む。そうなると製造業の復活は難しくなる。叉、米企業がメキシコに生産拠点を移していることには理由がある。インターネット技術の発達で海外生産はかつてよりも容易になったし、その恩恵を受けているのは下位の所得階層だ。だから」生産拠点を米国に移すだけでは解決にならない。トランプノミクスは正しい処方箋になるか。これを見極めるにはやはり経済学の知識が必要になる。17.2.23.朝日新聞     <検>経済気象台

備考:今日は'17.4.7.日だ、アメリカのみならず世界が安定性を欠いている現状は、もう少し日本も様子を見極める時間が必要と思う。

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