散歩道<5185>
文化・思潮・あれから2年・俳句をめぐる空気動いた(2) (1)〜(3)続く
当事者である死者 代弁
東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故で、俳句を巡る状況も動いている。各紙の俳壇選者をしている3人が、お互いの詩歌観をぶち付け合いながら、選ぶ側からみた俳句のあり方を語り合った。
悲しみに共感
長谷川 小澤さんと私が選考した角川俳句賞は作者の属性は選考過程では明らかなされない。福島の人かどうかを激論した末に、須賀川市在住の永瀬十悟(とうご)「ふくしま」になった。しかし「当事者」とは誰でしょう? 本当の当事者は死者しかいない。死者の声を代弁するのが、はるか昔から詩歌の役割りです。
西村 夫を亡くした時、句を作りながら、昔の人の作品から彼らが味わった悲しみに初めて共感できた。今回たくさんの死者がいて、家族や親しかった人たちがいる。彼らの悲しみに共感できる感性が必要になる。
長谷川 震災や戦争といった大事件以外にも日常では人が亡くなり、悲しみの経験を重ねる。今回の東北の犠牲の上に、日本人全体が悲しみを経験し深みを帯びたと言える。
'13.3.5.朝日新聞・長谷川櫂*1(朝日俳壇選者)さん、 小澤實(読売俳壇選者)さん、 西村和子(毎日俳壇選者)さん、
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