散歩道<5184>  

                         文化・思潮・あれから2年・俳句をめぐる空気動いた(1)                (1)〜(3)続く 
                                   
自然観、再考させられた                

東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故で、俳句をめぐる状況も動いている。各紙の俳壇選者をしている3人が、お互いの詩歌観をぶつけ合いながら、選ぶ側からみた俳句のあり方を語り合った。

長谷川 直後の強烈な衝撃を乗り越え、忘却の過程に入っている。いい面と悪い面があるが、忘れることは無になるのではなく、心に沈んで行くこと。体験の内面化、深化の過程でしょう。
小澤 原発事故が風化しつつある気配です。新聞俳壇はいい句であることが前提なので、報道で見たことをそのまま作ったような類想的な句はとれなかったが、切実な原発の句は今でもとり続けている。新年詠といった大事な場面では、自分自身の危機感をこめて福島や原発の句を詠むようにしている。
西村 四季の移り変わりという自然の恩恵に安住して俳句を作ってきたが、自然観を再考させられた。震災後は自分の選が変わった。震災詠がたくさん寄せられた中で、本当に切実な体験かどうか、作者の居住地を見るようになった。

'13.3.5.朝日新聞・長谷川櫂*1(朝日俳壇選者)さん、 小澤實(読売俳壇選者)さん、 西村和子(毎日俳壇選者)さん、


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