散歩道<5180>
仕事力・やるべき事は、軽やかにやれ(1) (1)〜(4)続く
君の意中には何がある?
あなたは今居心地が悪くないか
日本に元気がない。まだ世界の市場ランキングで上位にはいるけれど、他のアジアの国々の勢いはかなり加速している。こういう状況のなかで自分の力を思いっきり使って仕事をしてみたいと考えている人は多いと思うのですが、しかしどっちを向いていけばいいのか。どんな覚悟をすればいいのか、若い人は迷っているなと感じます。国際社会と食い違ってしまった教育や習慣が、まだまだ根強く価値観を縛っているからでしょうか。
理系、文系というわけ方をするのは日本独特ですが、文系*1だからパソコンが苦手でも仕方がないとか、理系*1の人間はコミュニケーション力が弱いとかいう隠れ蓑は、以前から世界では全く通用しませんでした。日本はその辺りを勘違いしていて、「理系なので人見知りです」などとカテゴライズし、やらなくて済む分野を増やしているだけです。でも心ある人達は気づいているのですね。時代の大きな変化のなかで成功し日本を支えていくためには、世界のレベルに届かなければ手遅れになるということを。
インターネットには情報があふれているといいますが、日本語の利用者の比率は全体の5%しかありません。まずは覚悟して、英語を徹底的にものにすること。しかし、大切な日本語をないがしろにしないこと。なぜなら、きちんとした美しい母国語があなたの考え方の背骨であり、基盤だからです。なるべき早く、軽やかにスタートを切ってください。
今日から会話の主語を全て「I」にする
仕事の大切な要素に「責任をとる」ということがあリますね。当事者意識を持ってことに当っているかどうかです。それによって真剣さがまるで違ってくる。実は日本の起業人が、偉いさん以下ゾロゾロと連なって交渉の場に現れると、国際ビジネスではなめられます。「細かい数字は担当者から報告させます」などと言おうものなら、その交渉の最高責任者は信頼されないのです。
何もかも、国際社会の慣習に迎合する必要はない」と言い募る日本の企業人は、まだ数多くいますが、残念ながら時代は変わってしまいました。欧米だけでなく、中国やアジア社会のビジネス人も、個人が責任*3をとる交渉をしています。私は、30年間、外資系企業で仕事をしてきましたが「I」で語る重要性は身にしみています。
ですから、あなたがまだ10代の学生でも既に社会人でも、今日から「私はこう思う」「私はこう決めた」と、コミュニケーションする練習を始めて下さい。ちょっと怖いかも知れない。しかし同時に、覚悟めいた気持ちが湧いてくると思います。当然、他の人も「私は」といってくるわけですから、それに耳を傾け、違いをはっきりさせ、そして認めることが大切になってくる。「違う」*2ということだけが、ビジネス社会では存在意義だし、そこを照らし出して解決し、前へ進むのです。
人と違うって尊いことです。それを英語でもラクラクと伝えられる、そんなこれからの仕事人になって欲しい。
13.2.10.〜3.3. 朝日新聞・コミュニカ代表取締役・山元 賢治さん
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