散歩道<5162>
                                 仕事力・心の光を消さないで(3)                       (1)〜(4)続く
                                    夢を書き出しなさい   

自分を掘り下げる意識を忘れない
 人間は幸せになるために生まれてきます。ではあなたが求めてやまない幸せは、どんなものですか。そして選んだ生き方はその延長にありますか。かって出版した「グレープフルーツ」に私はこういう言葉を記しました。
 
「書き出しなさい。あなたがしようとしていることを、全部。それを誰かに見せなさい。あなたが全部やり終えるまで、その人を眠らせなさい。できるだけ長く、時間をかけてやりなさい。」
 世の中の状況や価値観は同であろうと、あなたが志していることを自覚する意識が大切なのですね。もらさず書き出し、時間の制限を受けずに実現する、という生きていく指針を探して欲しい。それから、同じ本に記した、自分に気づくことを示唆する言葉。
 
「出入りする小さなドアをつくりなさい。出入りするたびに、あなたは、かがんだり、縮んだりしなければならない。これはあなたにあなたがどのくらいなサイズなのか、出ること、入ることは何か、を、気づかせてくれる。」
 これらの言葉を記したのはも半世紀も前のことです。私は30歳前後でした。すでに平穏な人生ではなく、自分の仕事の展望にもプライベートにも確かな見通しはありませんでした。現在のあなたと似ていますか? ただ一つ問いただしたいのは、『自分らしいか』ということでした。どんな時でも自分らしくいることが私には一番大事でした。
 その後の人生で私は、ビートルズが解散する要因になったなどと、世界からいわれのない非難を浴びる状況も経験し、ジョン・レノンが亡くなった後も長く辛い時間がありました。それでも自分らしさを諦めたことはなかった。社会や周囲に合わした生き方では、どうしても心が弱くなりますが、自分らしくあり続けるその一点で強くいられるのです。

あなた自身を頼れ
 私たちが最も力を出せるのは、自分の希望で力を使っている時です。人に頼っている時には弱かったエネルギーが、自分を頼るようになると次第に強くなっていきます。私は、息子のショーンが、母である私を頼らず、自分の力で独立出来るように育ててきました。母親としては寂しい思いもしたが、そうしなかったら、現在の彼にはならなかった。
 昨年12月、日本での「Dream Power ジョン・レノンスーパー・ライブ」に、ショーンが初めて参加すると自ら言い出したので驚きました。開始から数えて12年目に。その理由は2011・3・11の東日本大震災が強く彼のハートに響いたからだということでした。自分の年代と、その子どもたちが苦しんでいる。日本人でもある自分も「一緒に立ち上がろうと」いう復興への強い情熱を伝えたいと行動したのでしょう。誰の思惑でもなく、自分の中から湧いてくるエネルギーでした。
 私たちが、自分の力を頼りに再興を考え、そのために行動する。それは国だけでなく、実は「自分を再興することになるはずです。失望している時でさえも、チャレンジすることを書き出してごらんなさい。そう、あなたがしようとしていることをすべて。そして想像してください。それが現実になっていくことを。

'13.1.13〜2.3. .朝日新聞 オノ・ヨーコさん

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