散歩道<5143>  

                           社説・混迷の時代の年頭に
                         
「日本を考える」を考える (3)              (1)〜(4)続く     

高まる自治拡大の声

 一つになろうとしてるはずの欧州には逆行と見える流れも根強い。最近もスペインのカタルーニャや英国のスコットランドで独立や自治権拡大を求める機運が盛り上がっている。いったい欧州の人たちは国境を減らしたいのか、増やしたいのか。
 実は出発点は同じだ。なんでもかんでも国に任せてもうまくはいかないという思いだ。
 経済危機に取り組むには国の枠にこだわってはいられない。でも、産業育成や福祉、教育など身近なことは国よりも事情をよく知る自分たちで決めたほうが旨く行く・・・。自信のある地域はそんな風に感じている。
 同じような考え方は、日本にも登場している。
 たとえば大阪市の橋下徹市長は共著書「体制維新・・・大阪都」でこういう。
  「世界経済がグローバル化するなかで、国全体で経済の成長戦略を策定するのはもはやむずかしいと僕は思っています」
 問題意識は海外の流れとかさなる。国家の「相対化」である。国家がグローバル市場に力負けして、地方にも負担を引き受けろというのなら、そのかわりに自分たちで道を選ぶ権限も渡してほしいわけだ。

'13.1.1.朝日新聞

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