散歩道<5129.>

                              オバマ再選後の米国
                              
米中が腹さぐる熾烈な外交へ(3)            (1)〜(3)続く
  

大胆な行動期待

 2期目の大統領は。自分が歴史にどう記憶されるかを考えていくものです。ところが世界を見渡したときに、米国が積極姿勢に出たからといって事態が本格的に動くかというような案件があるかというと、中々特定しにくい。オバマ氏1期で、大胆さがもろ刃の剣であることをいやというほど知らされたので、慎重に行動せざるを得ないでしょう。
 ただ、慎重であるということjは「政策」ではありません。オバマ氏本来の特徴は、理想とする「あるべき世界」を掲げ、現実の生々しい「あるべきままの世界」との緊張関係を認識した上で、可能な範囲で大胆な行動を取る点にあります。2期目はもう一度、その地点に立ちかえってほしい。
 日本は首相や閣僚が次々と変わる「恒常的政局化」とでも言うべき状態にあります。これが米国の不信感をつのらせ、日本は重要なパートナーでありながらも、あえて日本への期待値を抑えるというような状況が見受けられます。日本がこの状態から抜け出さない限り、日米関係のポテンシャル(潜在的な力)を十分に発揮することは難しい。いずれ解散・総選挙があり、仮に政権交代があるとしても、日米同盟の重要性に関して政党間をまたいで認識を共有してほしい。


'12.11.9.朝日新聞・青山学院大教授・中山 俊宏さん

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