散歩道<5108> 

                       総選挙・インタビユー・オピニオン・荒瀬ダムから考える   
                     人口減少に直面し 巨大事業の転換点 「壊すルール」必要(1)           (1)〜(5)続く

 日本3大急流のひとつにか終えられる熊本県の球麿川。林業が盛んだった土地らしく深い緑に包まれている。その中流にある荒瀬ダムで9月、全国はつとなる大規模バムの撤去工事が始まった。人口が減り始めたこの国に、ふさわしい公共事業のあり方とは。公共事業研究の第一人者、五十嵐 敬喜さんと「廃ダム」の現状を歩いて考えた。

 八代市中心部から車で30分。球麿川に沿って国道を縫うように進むと、9本の巨大なコンクリートの柱が見えてきた。高さ25b、幅211bの荒瀬ダムだ。開放されたゲートから勢いよく水が流れ出ている。ゲートはすでに一部が撤去され、6年かけて完全に買いたいする。

・・・高度成長を支えたダムが消えてゆく姿に時代のうねりを感じます。「少子高齢化と低成長に直面する日本にとって、ここは、公共事業のあり方を問う拠点になります。長い年月をかけて巨費を投じるコンクリート事業は、これまで『造る』という概念のみで、『壊す』という発想はありませんでした。人口減少社会ではダムだけでなく、道路、橋、トンネルなどの老朽化が進み、不要なものがどんどん増える。お金をかけてでも壊さなければ、危険がたまったダムをそのまま解放すると、ヘドロが吐き出され、海は死ぬ。ダムは原子炉と同じく20世紀が生み出した取り返しがつかない産業廃棄物になるのではないか、と懸念しています」

'12.12.6.朝日新聞・法政大教授・五十嵐 敬喜さん
 
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