散歩道<5097>

                            インタビユ・オピニオン・ リベラルは消えたのか
    
                            新自由主義・社民主義が保守と争う(3)                        (1)〜(3)続く

 ・・・・「55年体制」では自民党が社民的な政策を実施した、とされています。
  「革新自治体の誕生に危機感を持った自民党は70年代、社民党的な政策を一部吸収、実施しました。しかし政策の優先順位は生産者、農村地域に置かれ続け、都市部の消費者への利益分配は余裕のある時に限られました」
  「自民党は、保守主義的な日本民主党と自由主義的な自民党が55年に合流してできた政党。その長期政策の特徴は、社会文化的な保守主義と経済的自由主義の二つの政治勢力が恒常的に連立を組み、社民主義勢力を政権から排除した、というのが私の解釈です。これは冷戦という特殊な状況だからこそ実現した話です」
・・・・小選挙区制だと三つの政治勢力が並び立ちことはむずかしいのでは。
  「三つの理念があり、それが相争う構図は今も通用します。社会文化的伝統を重視する保守主義の担い手は自民党。自由主義はより市場競争を強調する新自由主義になりましたが、政策を見る限り、その担い手は第三極のみんなの党や日本維新の会。だとすれば、民主党は社民主義を打ち出す方が賢明だと思います」
  「現在の選挙制度の利点は、政権交代が起こることですから、2大政党の一角を占めることが重要です。今回は、まずは民主党と第三極のどちらが選挙後に自民党と相対する政党になるかの争いになる。保守主義と新自由主義の対立軸は、公共部門を信頼するかどうか。保守主義と社民主義の対立軸は、社会のどの層を重視するかです」
・・・・総選挙で有権者は、何を基準に投票したらいいでしょうか。
  「各党が掲げる政権公約に、基本原則があるかを見極めることでしょう。例えば原発への態度と経済政策に整合性があるかどうか。雰囲気、ムードで決る選挙にすべきではありませんし、どの党が政権についても4年任せるという態度も必要です」

'12.11.27.朝日新聞・京都大教授・待島聡史さん 

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