散歩道<5089>
インタビユ・オピニオン・ リベラルは消えたのか
現実を踏まえた「新しい時代の左」へ(1) (1)〜(3)続く
ふと気がつけば「リベラル」と呼ばれる人たちの影がすっかり薄くなっていた。「保守」と「リベラル」。そんな対立軸でこの総選挙が語られることも、ほとんど耳にしない。リベラルは一体、どこにいったのか。そもそも、リベラルとは。
・・・・民主党の仙谷由人副代表が、自民党や第3極との対立軸として「中道」と言い出してますね。いわゆるリベラル勢力が、ますます消えて行く印象です。
「自民党は『右』から『左』まで混在するような政党で、第三極は右でも左でもなく現状打破が基調です。その間の中道って何でしょう。民主党が出直すなら
『新しい時代の左』を真正面から打ち出すべきです」
・・・やはり「左」なのですか?
「冷戦時代の右、左とは違います。イタリアの政治哲学者ノルベルト・ポッピオは左右の分岐点を『自由と平等のどちらかに重点を置くか』だと指摘しました。自由を重視する右、平等を重視する左という構図は、時代によってその中身は変わりながらも続くのです。平等を突き詰めようとした福祉国家や社会主義は失敗しました。そこから『限りなく大きな政府』を目指すことへの反省が出てきた。民主党が掲げるべきは『新自由主義を踏まえた平等』という理念です」
・・・・世界的な潮流でしょうか。「新自由主義の流れは不可避と見て、例えば英国労働党のブレア元首相は伝統的社会民主主義から『第三の道』へ転換しました。先進諸国の左は、規制でがんじがらめだった大きな政府体制を変えようと、みずから脱皮していったのです。ところが日本の民主党はいまだにそれができていない。それでは経済に活力を与えることはできず、見限られますよ」
'12.11.27.朝日新聞・名古屋大学教授・後 房雄さん
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