散歩道<5085> 
    
                          インタビユ・オピニオン・ 市場と政府と中央銀行             (1)〜(5)続く
                        銀行の投機的活動 政府の保護は不要 金融改革まだ半ば(2)       

・・・・ボルカールールによって金融がリスクをとれなくなり、経済にマイナスの影響を与えませんか。
  「全くそうは思わない。これは、銀行の本来の業務とは何かという文化的、哲学的な問題と関連する。銀行は貸し出しを通じてリスクをとり、それによって社会に便益をもたらし、経済は成長する。だから銀行は政府から保護される。だが、投機が経済に重要なプラスの効果をもたらすとは私が考えない。投機は続けていい。だが、それは銀行システムの外で行うことであり、政府の支援を受けるに値する活動ではない」
・・・金融界に反対は強いです。
  「反対しているのは、ほんの一握りの大銀行だけだ。米国のほとんどの銀行は、どのように規制が条文化されるかについて気をもんではいるものの、基本的にはこのルールを支持している。ただ、大銀行は、自己勘定取引が大きな収益をもたらすので、あきらめたくない。欧州などの銀行との競争上、不利な立場におかれたくないと思っている」
・・・デリバティブ金融商品を批判し、過去20〜30年で、最も成功した金融の技術革新は、ATM(現金児童出入機)だと話して、注目されました。
  「ATMは、ちょっとした皮肉だったけどね。1990年代以降の金融の規制緩和のうち一部は、状況の変化に対応したり、競争をいくぶん高めたりといった理由で正当化できるだろう。しかし、規制緩和が行き過ぎてしまい、当局は、住宅市場や金融取引での過度の投機を防げなかった」
  「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のようなデリバティブによって
金融機関同士の結びつきは複雑さを増し、危機が起きたときに、システム全体をぐちゃくちゃに崩壊させてしまった。デリバティブ取引をコントールし、損失が生じた時に金融システム全体に波及させない改革はまだできていない」


'12.11.28 朝日新聞・銀行規制のルールの提唱者・ポール・ボルカーさん

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