散歩道<5079> 
    
                         インタビユ・オピニオン・ Gゼロの世界                
                    価値観違う中国 自由経済圏を広げ敵対せず向き合え(4)               (1)〜(5)続く

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・・・・しかし、日本と中国の経済は相互に補完しあう関係です。いまさら中国を封じ込めるような敵対的な考え方を取れるのでしょうか。
  「敵対的な態度がいいとは思いません。敵対的な政策は間違いです。問題は、中国が日本のビジネスを中国内でやりにくくしていることにあります。日本がやってはいけないことは、中国に責められるきっかけを自分から与えてしまうことです」
・・・どういうことですか
  「自民党総裁の安倍晋三さんが次の首相になったとします。でも靖国神社を参拝すべきではありません。政治家たちが歴史認識問題で不用意な発言をしたり、教科書問題で刺激することも避けるべきです」
・・・・中国が強くなるにつれて、日本ではむしろナショナリスティックな声が大きくなりそうです。中国に言われたからといって、なぜやめなければいけないんだ、と。
  「強気の言動をする方が短期的には気分がよくなるかもしれませんね。やったぞ、と。しかし、自分たちのためにはなりません。真のナショナリストとは、自国を長期にわたって守る人です。靖国参拝や歴史問題で叫ぶことは、強い反発を受けて日本の外交的、経済的な立場を弱めてしまいかねません」
・・・・米国と中国の関係をどう見ますか。しっかり手を結ぶのか、新たな冷戦に進むのか。
  「お互いに対立はないというふりはします。外見で言えば、愛情がなくなった夫婦のようなものです。夫はソファで寝て、妻は寝室で寝る。誰かが客として訪れたら、すべてはうまういっているように装う」
・・・・で、どうなりますか。
  「対立は増していくでしょう。当分のあいだ、両国は友人にはなれない。かといって敵にもならない。『フレミネー』(フレンドとエミネーの合成語)です」


12.10.20 朝日新聞・ユーラシア・グループ社長、政治学者・イアン・ブレマーさん

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