散歩道<5053>
グルーグマン・コラム・銀行救済
金融緩和で労働者も救え(2) (1)〜(4)続く
○ ○
最も顕著なのは、欧州中央銀行(ECB)が金利の引き下げを否定したことだ。この決定は広く予想されていたことではあるが、とても変なことだという事実を見逃してはならない。ユーロ圏の失業率は急上昇し、あらゆる指標は欧州大陸が新たな景気後退に突入していることを示している。一方で、インフレは鈍化しており、市場の期待インフレ率は下がった。この状況では、金融政策のどんな法則においても普通は、積極的な利下げが求められる。しかし、ECBは動こうとしない。
ユーロ崩壊のリスクが高まっていることも綱領されていない。スペインをはじめ窮地に陥った欧州諸国は何年も前から、経済回復の為には緊縮財政と「内的減価」を組み合わせなければならないといわれてきた。内的減価というのは基本的に賃金カットを意味する。
力強い成長と、ドイツを主とした欧州の「中核国」で穏かなインフレがなければ、この戦略がうまくいかないことは、明白だ。このことも、金利を低く抑え、たくさんの紙幣を発行すべきもう一つの理由だ。しかし、ECBは動こうとしない。
'12.5.14.朝日新聞・米プリンストン大教授・クルーグマン
関連記事:散歩道<検>氏名・クルーグマン、<2662>クルーグマン・大不況克服へ巨額財政出動せよ、<検>政治、<検>社説、
![]()