散歩道<5046>
仕事力・自分は何を幸せと考えるか(4) (1)〜(4)続く
自己のイメージをつかもう
勘違いしがちな自分を受け入れる
仕事をやっていてグループや集団の中で居心地が悪いことがある。これは、自分が持っている自己イメージと、実際他人が見ているあなたのイメージがかけ離れ、ズレたまま行動しているからという場合です。もちろん私たちは誰でも自己イメージとズレががあり、ほとんどの人は30%とか50%とか、ぶれているのもです。しかし、今までにたくさんの的確な言葉を貰った人は、自分のイメージとを80%くらいは合わせることができるようになります。ここにヒントがあります。例えば、一人ひとりの人間の中でもいろいろな「ブレ分野」が混在しています。チームの中で自分の立ち位置を的確に読めて、いい仕事ができるのに、恋愛関係になるとまったく自分が見えなくなってしまい何を話ていいかわからないとか、営業手腕に優れ、得意先では評判なのに、社内にはほとんんど話相手がいないというように、なぜかうまく行かない分野をもっていませんか。
こういう自分を改善して行くには「他人の目」を借りるしかありません。家族でも友人でも、たった1人でいいから、自分のズレている分野に対して本当のことを言ってくれる人を持つこと。[君の話は回りくどい」とか、「自分の趣味以外に話すことがないのか?」などの厳しい言葉も受け入れて下さい。
自己プロデュースが必要な時代になった
なぜ勘違いを直して、自分のイメージと他者イメージを近ずけた方がいいのか。かって自己イメージやファッションなどの自己プロデュースが間違っていても大した問題は起きませんでした。周りの何人かが、「あいつ本当に勘違いしているよな」と遠ざけるくらいだった。
しかし現在は、ツイッターやフェイスブック、ブログなどを通じて、間違った自分がどんどん宣伝され拡大してしまいます。仕事でも個人のイメージでも、その拡大のされ方が異常に早い。そして一度外に出てしまったら、取り返すことができない。だから、きちんと自分を知って伝える。自己プロデュース力が仕事の能力としても大切なものになってきました。
自己イメージやを勘違いしたまま、それが拡大していくと後で苦しくなるのですね。僕は「自分が何を幸せと考えるか」を問いながら、自分らしい仕事を手探りして欲しいと言ってきました。そして自己イメージと他者のイメージのズレをなるべくなくすこと。これが若い人に求められる、新たな仕事力に加わったことだと思います。
'12.11.4.〜25.朝日新聞・作家・小説家・鴻上 尚史(こうかみしょうじ)さん