散歩道<5041>
仕事力・「感じ、考え、動く人になろう」(3) (1)〜(4)続く
あなたは課題を持っている
徹底的に自分を掘り下げる時が来た
僕たちほとんどの多くが、今まで同じ価値観で足並みをそろえて生きてきました。個性的であれ、なんて言葉を真に受けてその気でいると、それとなく親や周囲から軌道修正されたりしませんでしたか?。それはつまり「常識の範囲内で適度に個性的であれ」ということだったのですが、その程度の個性ではあなたは自身が手詰まりになる日がやってきたのです。
かって米アップル社のスティブ・ジョブズが目標としていた会社はSONYでした。テープレコーダーから、装備されていることが当たり前だったスピーカーや録音機能を取り去り、外出先で音楽を聴くという価値に特化した「ウォークマン」は、生活文化を変えるほど革新的で、世界に知られる存在になりました。しかし時を経て、世界のSONYだから安心だと考えて入社する人ばかりになると、イノベーションが遠のいてしまいます。
いまの若い人達も、革新的な素質を十分に持っているはずです。ただ、長い間着ている常識という上着が分厚くて、その脱ぎ方を知らないだけでしょう。自分のことをきちんと見直している人がほとんどいない。例えば「あなたの?強みは何ですか?」と問うと、「元気で行動力があります」と、自分は本気のつもりでセオリー通りの答えが返ってくる。そういう人はあなたでなくても世の中にはたくさんいます。
では、人と違う行動力ってどんなものか、どんなあ課題を持っているから動けるのか。それを掘り下げる事が必要だし、そのきっかけを手にして欲しいと思います。
「自分らしさ」にはきっとたどり着ける
街を歩いていて、これっていやだなとか、何とかできないのかと感じることは誰にでもあると思います。それは、育ってきた環境や個性によって一人ひとりが違う違和感や、潜在的な問題意識につながっている。人はそういう個人のフイルターを持っているんものです。
自分らしい仕事にたどり着く為に僕は三つの要素を提案したい。@それは求められていることかA自分にできることかB他人がまだ気づいていないことか。
人に言うと笑われるような事だって、自分が「何とかしたいこと」なら大切にすべきです。そして、その課題を人に共感してもらう術(すべ)を知ってください。
データ*1の数字やリサーチの結果をいくら並べ立てても、それは現状認識の域を出ない。頭でわかってもらえても、聞く人の心には刺さらない。心に訴えるのは、あなた自身にしか伝えられない核が必要なのです。
理解してもらうだけではなく、相手の「腑(ふ)に落ちる」ところまで、まず自分の本音を追い込んで行く。確かに苦しんです。今までやらずにきてしまったから。こんなことに関わらず定年を迎えた仕事人がほとんどかもしれません。けれど、これから、やってみませんか。
'12.10.7.〜28.朝日新聞・リアルディア代表取締役社長・前刀 禎明(さきとうよしあき)さん