散歩道<5030>  
                      経済気象台(743)・市場に対する罪の重さ

 金融庁は3日、大手証券12社に情報管理の体制を点検し、報告するように命じた。きっかけは増資の主幹事を務める複数の証券会社の担当者が、大口得意先に対して未公表の内部情報を流したことにある。
 
わが国のインサイダー取引規制では、内部情報で売買したものへの制裁はあるが情報を漏洩
(ろうえい)した者に対する制裁は存在しない。本来なら未公表情報の漏洩者の存在が当然綱領されるべきであるにも関わらずこれを織り込んでこなかった
 
もともと内部情報を入手する立場にあってそれを利用した取引から利益を直接得ようとした者を処罰の対象にしてきた実際に、市場を悪用して不当な利益を得る行為を重視した形だ。
 
しかし、漏洩もその情報を使った取引も、市場を欺く行為であり、市場における公正な価格の形成を阻害したてんでは同じである。市場からの売買利益か、大口得意先との契約維持による利益か、という違いは重要ではない。
 そもそも、わが国のインサイダー取引規制で範とした諸外国では、情報漏洩者に対する制裁がある。アカデミー賞を受賞した1987年の「ウオール街」という映画でさえ、情報漏洩者にも責任があることを示している。
 その上、ようやく制裁を科しても、取引者に対する課徴金は数万円〜数十万円単位。仮に刑事罰が適用されても、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金である。
 金融庁は厳罰化に向けて検討に入ったようだ。例え、この課徴金や罰金が数千万円に引き上げられたとしても、これを重いと感じるだろうか。米国では20年以下の懲役もしくは500万j
*1である。         備考:*1500万jとは、日本円5億円のことですよ
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備考:日本市場が世界をリードする現状で、罰則も世界基準で厳しくするのが望ましい。