散歩道<5005>
                   
                           経済気象台<722>予算責任局」のすすめ

 洋の東西を問わず、政治家は選挙を意識して、痛みを伴う施策を敬遠し、とかくばらまきに走りやすい。
 財政赤字に悩む英国では2年まえ、政府から独立した「予算責任局」を発足させた
3人の委員のした、エコノミスト、専門家(財務省からの出向者)など十数人が事務局で補佐し、経済財政見通しの他、財政目標の達成状況の評価などを行い、最終的な責任を負う第三者機関である。
 財政再建は歳出削減で7割以上、残りを増税で達成しようとして、福祉関連支出の抑制、公務員給与の2年間凍結などを打ち出した。大学の授業料値上げに反対し、各地で学生デモが頻発し、流血騒動が起きたことは記憶に新しい。激しい抵抗にあいながらも既得権益に切り込んだ結果、赤字幅が縮小し、効果が出始めている。
 日本では小泉政権の時、経済財政諮問会議が予算の骨格を決め、民主党政権では国家戦略室がその任をになうはずであったが、機能していない。両者とも政治家主導の仕組みであるが、英国の予算責任局は政治家を関与させない。
 やっと成立した今年度予算も、歳入の半分以上が国債頼みという異常さだ。これに歯止めをかけなければ早晩、この国が破綻することは共通の認識だが、一向に改まらない。

 
故か。政治家が決めようとするからである。評判を気にする彼等に対し、社会保障制度などにメスをいれて財政立て直しを期待するのは無理である。第三者機関を設置して客観的な文政に基づく方針を打ち出し、リーダーが蛮勇を振るえる仕組みに改めることだ。明治以来、多くの制度を欧米に学んできたが、まだ学ぶべき点があるようだ
'12.4.25.朝日新聞     '17.10.9.

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備考:国民が将来見通せる政策であれば今どんなにつらくとも理解は得られるはずである。