散歩道<4964>
オピニオン・インタビユー・よみがえれ日本経営
カギは中間管理職 現場とトップ結ぶ 仲介役を鍛えよ(3)
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・・・なぜそう思うように?
「72年に米国から帰り、日本企業のイノベーション(技術革新)を研究しました。米国で学んだものは、ものごとを分析的に計量し、情報処理した結果が経営判断井つながるという考えでしたが、現場に入ってみるとそうでもない。ホンダの小型車やキャノンのプリンター、富士ゼロックスのコピー機など快適な製品の開発者に聞くと、「私はこれがやりたいんだ」とまず語るのです。最初に個人の直感や主観があって、その信念や価値観を組織にぶつけ説得しながら形にしていく。分析や客観ありきではなく、暗黙知と形式知を総合して新しい実践知をつくっていくことが重要だと気づいたのです。
・・・日本の経営者の多くはまだ「経営は科学だ」と思っています。
「米国のビジネススクールが教える理詰めの経営に、極端に傾いた結果ではないでしょうか。失われた20年といいますが、日本の経営はこの間、米ビジネススクールの影響を強く受けました.四半期決算を導入して3ヶ月ごとに業績をチェックし、会社の仕組みも短期収益主義に変わった。世のため人のためと中長期で経営を考えなくなりました」
'12.9.1.朝日新聞・一橋名誉教授・野中 郁次郎さん
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