散歩道<4857>
岐路に立つ産業(1)・超円高 モノつくれぬ ・・・・ 企業
海外へ苦渋の移転(2) (1)〜(3)続く
「日本に工場つくる理由がない」
三菱自動車は新小型者ミラージュをタイの新工場で生産世界中に輸出し日本にも逆輸入する。タイをグローバル展開の生産拠点とすると益子社長は宣言する。
国内の自動車産業で働く人は2009年末で532万人、(全就業人口の8.5%)。国内向けの車まで生産を海外に移す動きが加速すれば、雇用が縮んでいく恐れが強い。
円高が輸出競争力をそぐ。かって「メード・イン・ジャパン」が世界を制した半導体も例外ではない。
「為替で完全に競争力を失った」。2月27日、会社更生法の適用を申請し破綻した半導体大手エルピーダメモリの坂本社長は、記者会見で悔しそうに語った。
世界首位のサムスン電子や同2位のハイソニックという韓国勢がライバルだった。ところがリーマン・ショック以前の2007年末と11年末の為替水準を比べると、対jで円は約3割上昇し、韓国のウォンは逆に約2割下落。差は埋めようがなかつたという。
同社は11年4〜12月期決算で923億円の営業赤字に陥ったが、前年同期より円高が100億円以上も利益を押し下げたとみられる。家電大手でもパナソニックが474億円分、東芝が260億円分、シャープが99億円分、ソニーでは13億円分営業損益を押し下げられた。
パソコンや携帯電話用リチウムイオン電池でも、円高を理由にした国内拠点撤退は止まらない。パナソニックも大阪・住江工場の生産能力倍増計画を中止し、中国・北京や蘇州の工場を増強する。上の山常務は言う「今後は国内投資は極めて難しい。基本的に海外へもって行かざるを得ない」