散歩道<4712>

                              社説・若者と高齢者と政治(4)                  (1)〜(4)続く
                               世代をつなぐ分かちあいを

かぎは市民の対話

 
ただ、選挙で有権者にきらわれたくない政治家は責務から逃げようとする。政治が迷走続きなのは、そのせいだといっていい。民主主義は、新たな負担の分かちあいが苦手なんのだ。
 この弱点を乗り越え、どうやって政治を動かすか。頼もしそうなリーダーに任せれば解決するほど、ことは簡単ではない。
 まずは政治家が進化すべきだが、同時に有権者も変わらなければならない。
 例えば、利害が異なる人々が、もっと対話したらどうか。高齢者に手厚い社会保障の現状を、お年寄りと若者はこのままでいいと納得しているのか。
 大阪の市橋さんは市長選で街頭に立ち、「応援者ではなく、当事者として参加してほしい」と、政治に関心を抱く機会が少ない同じ世代に呼びかけた。
 いま選択を誤れば、若者が高齢者になるとき、社会保障は壊れているかもしれない。もし財政が破綻すれば、暮らしや経済への打撃は図り知れない。そして若者は、選択の結果から逃れられない。
 世代をつないで分かちあう社会を、どうすれば実現できるのか。それを先々の世代に引き継ぐには何が必要なのか。
 若者はもちろん、より多くの有権者が当事者として考える。それが政治を動かす原動力になるに違いない。

'12.1.3.朝日新聞・

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